今回は試合で効果的な走塁をする為に試合前に確認しておきたい相手チームの観察ポイントについて述べたいと思います。(ウォーミングアップの方法ではなく、相手チームの観察です)
さて、皆さんは試合が始まる前に相手チームを観察してますか?
何度も対戦したことのある相手などで、戦力を良く知っているチームが相手の場合は、見なくても良いかもしれませんが、初対戦のチームや戦力がよく分からない相手の場合などは、各イニング開始前の投球練習や守備練習から重要な情報を得る事が出来ます。
私は以下のようなポイントで相手チームを観察し、試合の様々な状況に備えるようにしています。
最終投球練習での投手のクイックモーションの速さ
盗塁の成功率はピッチャーの投球動作が速いか遅いかに大きく依存しています。
クイックモーションが上手な投手の場合は、盗塁の際に良いスタートが切りにくく成功率が下がるために注意が必要です。
以下の動画は球界屈指のクイックモーションの持ち主である横浜ベイスターズの「久保康友」投手です。驚く程早いです。
キャッチャーのセカンドへのスローイング
キャッチャーのスローイングで確認して欲しいポイントは3つあります。
捕球してからから送球するまでの速さ
私が最も重要視しているのがこのポイントです。
人によってかなり個人差があります。
スローイングまでが速い捕手は、盗塁を企てるランナーからすると非常に嫌なものです。
捕球してからスローイングまでの速さは好不調の波がありませんので、一度見ればどの程度の速さなのかを見極める事ができます。
その為、初回の投球練習後のセカンド送球時に確認するのがオススメです。
初回から盗塁を仕掛けるかどうかの判断材料になります。
捕手のスローイングの正確性(コントロール)
一見、キャッチャーの肩の強さに注目しがちですが、肩がいくら強くても正確な送球が出来なければ盗塁を阻止することは難しいと考えています。
如何に正確にタッチし易い範囲に送球できるかどうかが非常に重要で、正確な送球は私の中では2番目に重要視している事です。
盗塁の大半はクロスプレーになる事が多く、送球が上や左右に大きく外れたりショートバウンドやハーフバウンドでワンテンポタッチが遅れた場合、セーフになる可能性が高くなります。
タッチがワンテンポ遅れるとランナーはスピードが乗った状態で半歩~1歩程進む事ができるのです。
これを距離に換算すると、1~2m程度進めるという事です。この差は大きいですよね?
キャッチャーの送球の正確性は各イニングの投球練習時に都度確認することが出来ます。回を重ねるにつれ制球力があるのかないのか見極め易くなります。
出来るだけ早い回に見極めたいところですが、初回だけ完璧なスローイングをする事だってありますからね😝
もし送球までのスピードとコントールの両方を兼ね備えたキャッチャーの場合、かなり手強く易々と盗塁はさせてもらえないでしょう。
その場合は盗塁以外の作戦を考えた方が良いかもしれません。
キャッチャーの肩の強さ
最後に見るポイントが肩の強さです。
これは想像通りで、一番わかりやすい判断基準ですよね。
レーザービームのようなスローイングを見せられたら、戦意喪失しそうですが、上記した送球のスピードとコントールのどちらも持ち合わせていなかったとしたら大いにチャンスはあると判断できます。
外野手の肩の強さ
セカンドランナーを背負いワンヒットで本塁に生還される可能性のある場合やサードランナーでの犠牲フライの時に非常に参考になる情報です。
これも投球練習の際に外野手同士のキャッチボールで見極めるようにしています。
肩の強い外野手に打球が飛んだ場合は無理に突っ込むことは避けることで無駄にアウトカウントを増やさずに済みます。
但し警戒し過ぎて消極的になり過ぎ、チャンスを潰す事のないように注意が必要です。
逆に肩の弱い外野手に打球が飛んだ場合は、少々浅めの位置でもチャンスがあるかもしれません。
当然ながら試合に出ている9人の選手は勿論のことですが、監督やランナーコーチも試合前にこれらの情報を収集し、試合に臨むことができれば勝利に近づくことになるのではないでしょうか。
以上
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