効果絶大!イメージトレーニングの効果と練習方法とは?

1.準備編
この記事は約10分で読めます。
スポンサーリンク

イメージトレーニングとは?

「イメージトレーニング」という言葉は良く耳にすると思いますが、実際に練習の1つとして取り入れている人はどれ程いるのでしょうか?

野球に限らずトップアスリートは、イメージトレーニングを取り入れている人が多くいます。
草野球をしている人こそイメージトレーニングを取り入れるべきだと私は思います。
なぜならその効果は科学的に実証されており、時間や場所に依存せず練習できるからです。

まずはイメージトレーニングとは何なのかをウィキペディアで調べてみました。

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/イメージ・トレーニング

簡潔に言えば、スポーツにおいて身体を動かすことなく想像だけで行うトレーニングです。

スポーツだけではなく、ピアノやビジネスシーンにおけるプレゼンなどもイメージトレーニングできます。

実際に身体を動かすことなくトレーニングが出来たとしたら、疲れることもなく、道具も場所も要らない夢の様なトレーニングということに!

結論から言えば、イメージトレーニングだけ行えばスキルが向上することはありませんが、ある程度上達が見込めるという実験結果が出ています。

そう、"効果がある"ことが科学的に立証されているのです。

スポンサーリンク

イメージトレーニングの効果

では、どのような効果があるのでしょうか?

イメージトレーニングで実現したい事(例えばホームランやヒット、ファインプレーなど)を繰り返し思い描く事で、脳内では実際に練習した時と同じ部分が活発になるそうです。

より具体的なイメージを繰り返す事ことで、自分の脳があたかも現実に動いているかの様に錯覚を起こし、身体を動かす時にイメージトレーニングで覚えた動作をするよう各神経に指令を出すといった感じでしょうか。

イメージトレーニングの効果を実証する最も有名な実験は、オーストラリア心理学者 アラン・リチャードソンによって行われたバスケットボール🏀のフリースローの成功率を記録したものではないでしょうか。

実験の内容

まず被験者を3グループに分けて以下のような指示を出しました。

第1グループ
1日20分間20日間毎日フリースローの練習をせよ

第2グループ
1日目と20日目にフリースローの練習をせよ
2日目から19日目はフリースローの練習はしない

第3グループ
1日目と20日目にフリースローの練習をせよ
2日目から19日目はフリースローの練習はしない
2日目から19日目は1日20分毎日フリースローのイメージトレーニングをせよ
※実際に練習するかの如く出来るだけ具体的かつ鮮明に理想的なシュートを思い浮かべて。

実験の結果

各グループの被験者は、練習の前後でフリースローの成功率を記録したところ以下のような結果が出たそうです。

第1グループ
フリースローの成功率が24%アップ

第2グループ
フリースローの成功率は変化なし

第3グループ
フリースローの成功率は23%アップ

実験結果を考察

結果を見てわかるように第1グループと第3グループで明らかな上達が見られました。

注目すべきは第3グループです。

初日と最終日の2日間しか本物のボール触って・体を動かして練習をしていないにも関わらず、毎日シュート練習を行った第1グループとほぼ同等の結果が得られています。

ポイントは初日の実練習です。
第3グループの被験者は初日に実練習をすることによって、2日目以降のイメージトレーニングの際により鮮明に、より具体的にイメージを膨らませることが出来ます。

2日目以降は現実に近いイメージを瞼の裏側で映像化し、繰り返すことによって実際に体を動かしているが如く脳に錯覚を起こさせます。脳内では実際に練習したと勘違いした状態となり、最終日を迎えます。最終日は脳内でトレーニングしたことを筋肉に伝達する最終調整をしているということになるでしょうか。

この錯覚は脳内では現実か想像(イメージ)かの区別が出来ず、更に驚くべきことに何度も繰り返し繰り返しイメージすることによって、その動作が筋肉にも記憶されるそうです。その為、イメージトレーニングした動作が出来るようになることがあるそうです。

このことから必ずしも充実した設備の中でハードなトレーニングをしなければ効果的な練習ができないという訳ではなく、雨で練習が中止になった場合や地域によっては積雪で練習ができない場合、怪我や病気で練習ができない場合でも上手くイメージトレーニングを行えば、実際に練習を行うのと同じように効果的な練習が出来るのではないでしょうか?

この記事の読者の皆さんは、学生野球や草野球をされている普段は学業や仕事を持っている人が大半だと思います。だからこそこのイメージトレーニングが効果的だと思っています。

野球経験者であれば具体的なイメージを膨らませることは出来るはずです。
平日は学業や仕事で練習ができないと思いますので、その時こそイメージトレーニングを行うと良いでしょう。学校や仕事の行き帰りや布団に入ってから眠るまでの間などの隙間時間に数多くの具体的な成功イメージをしましょう。

瞼を閉じて行う方が鮮明にイメージできますので、就寝前に行う方が効果的です。

そして週末にイメージトレーニングしたことを実際の練習で試したり、或いはいきなりですが試合で試したりすることを繰り返していけば、中長期的には効果が表れるのではないかと思います。

ちなみにプロ野球選手は勿論のこと、他の競技でもトップアスリートの面々が、イメージトレーニングを取り入れているそうです。(例:フィギュアスケートの羽生結弦選手が有名です)

スポンサーリンク

イメージトレーニングの練習方法

イメージトレーニングは言ってしまえば、「達成したいことを想像(イメージ)し、頭の中でよい成功体験を繰り返す」だけのことですが、以下のポイントを抑えて実施することでより効果的なトレーニングとなります。

私が推奨するポイントは以下の3つです。

1.出来るだけ具体的にイメージする
自分の脳を騙す為にはイメージ自体が出来るだけリアルであることが大切です。
練習する場所の光景、雰囲気、練習相手(対戦相手)、気温、匂い、ボールの感触や重さなど五感をフルに活用すればより現実に近いイメージが出来ると思います。
その際、動画で自分を映し出した映像(客観的な視点)よりも自分の目で見た光景(主観的な視点)をイメージする方が良いとされています。

五感とは以下の感覚です。
視覚、聴覚、嗅覚、味覚、感触。

2.リラックスした状況でイメージする
緊張状態でイメージするのではなく、リラックスした状態でイメージした方が効果が高いとう研究結果が出ています。
人によってリラックスできる場所や状況は異なると思いますので、自分の生活を思い返してどのような状況がリラックスできているのかを考えてみてください。
一般的には就寝前の布団に入った時、お風呂に入っている時、人によってはトイレに入っている時など、各々の生活スタイルに合わせて行うのが適切です。

3.毎日実施する(10分程度)
毎日実施することは結構大切です。
毎日毎日実施することでイメージが段々と具体化していきます。
同じ状況だとやはり飽きてしまいますので、別のシチュエーションを考えるようになります。
つまり、具体的でかつバリエーションに富んだイメージを持つことができるようになることで、試合中に起こりうる状況に対応できるパターン(引き出し)が増えることを意味します。
また、イメージする時間ですが、私は10分程度で良いと考えています。
5分だと途中で終わってしまったりしますし、20分以上だと毎日続けるのは苦痛になるかもしれません。この記事を読んで頂いているのはトップアスリートではなく全てを野球に捧げるのは困難かと思いますので、普段の生活の中で無理なく毎日続けることが出来るのが10分程度だと考えました。(勿論5分だけでもやらないよりはやった方がGood!!)

スポンサーリンク

イメージトレーニング成功体験談

私が高校生の時に経験した実体験をご紹介します。
誰が興味あんねん!って思う方もいるかも知れませんが、ご了承下さい。

私が高校3年生の夏、甲子園地区予選を1ヶ月前に控えた頃から、私は布団に入り眠りに着くまでの僅かな時間に高校最後の大会でホームランを打つ事を夢見て毎日欠かさず、自分がホームランを打つ姿をイメージするようになりました。

この当時はイメージトレーニングについて何の知識も無く、ただ漠然と自分が活躍する姿(=ホームラン)を思い浮かべていただけでした。

最初は自分で考えるだけとは言え、自分が活躍するシーンを具体的にイメージすることが難しかったことを覚えています。

ところが、毎日繰り返すうちに、段々と具体的な姿を瞼の裏に映像として見えるようになりました。

日を追うごとにランナーの状況やアウトカウント、スタンドの応援団、実在の球場など、実際の球場にいるかのような具体的な映像がイメージ出来るようになりました。

一つの状況では面白く無くなり、様々な状況を思い浮かべるようにもなりました。

これを甲子園予選初戦の前日まで続けた結果、見事にホームランを打つ事が出来ました

しかも、別の打席では相手の好守に阻まれアウトになったもののバックスクリーンのフェンス直撃となるような大飛球でした。

もう少し狭い球場なら入ってたはず。きっとそう😜

その試合の成績は、2打数 1安打 2死球 1HR 1打点

私自身、世間を騒がせるような強豪校でも長打が持ち味のHRバッターでもなく、HR数は年間で数本程度の普通のバッターでした。(打率は1〜3年生の通算で4割近くあったと思いますが)

それが高校最後の大会で自分が納得できるバッティングが出来たのは、今思えばイメージトレーニングの効果だったのかな?と感じています。

脳内をよいイメージで洗脳し、体を突き動かしてくれたのだと信じています。

因みに、私は全く覚えて無かったのですが、先日高校野球部のOB会があり2つ下の後輩から聞いた話によると、試合前に一人でブツブツと「絶対にホームランを打つ、ホームランを打つ」と呟いていたそうです。

結果が伴ったので、その後輩からすればスゴイ先輩って記憶されてるそうですが、ホームラン打ってなかったと思うとかなり恥ずかしいですね。

スポンサーリンク

まとめ

以上のことから、より具体的にイメージすること、毎日続けることによって実現に近づくことをご理解頂けたかと思います。

従って、よく耳にする「夢を持つ事は大切」、「夢は実現する」というのは、あながち間違いではないと思いました。

夢を持ち、それを達成する為のプロセス(練習方法)を考え、より具体的にイメージを繰り返す事によって確実に夢に近づいているということになるのではないでしょうか?

プロセスは出来るだけ細分化した方が具体的なイメージをし易くなりますよ。

以上

コメント