
こんにちは。
今回はあまり聞き慣れない「盗塁抑止率」にスポットを当ててみたいと思います。
キャッチャーの能力を表すデータで最も有名な「盗塁阻止率」は皆さんご存知ですよね?
過去〜現在のレジェンド捕手達は「盗塁阻止率」が非常に高い選手が多いです。
では「盗塁抑止率」は「盗塁阻止率」と何が違うのか、どのような関係性にあるのかを紐解いていきたいと思います。
是非最後までご一読ください。
盗塁阻止率とは?
盗塁阻止率の定義
ランナーが盗塁を試みた回数(企画数)に対する盗塁をアウトにした割合。
盗塁阻止率の計算方法
盗塁阻止率=盗塁刺殺数 ÷ 盗塁企画数
※刺殺数=捕手が盗塁をアウトにした数
※企画数=ランナーが盗塁を試みた数
例)盗塁企画数=10回 盗塁刺殺数=4回
盗塁阻止率=0.40(=4÷10)
盗塁抑止率とは?
盗塁抑止率の定義
1試合当たりに盗塁を企画された数。
盗塁抑止率の計算方法
盗塁抑止率=盗塁企画数 × 9 ÷ イニング数
※イニング数=捕手として出場したイニング数(野手で出場したイニング数はカウントしない)
例)盗塁企画数=3 イニング数=27回
盗塁抑止率=1.00(=3 × 9 ÷ 27)
盗塁抑阻止率と盗塁抑止率の違い
それぞれの定義や計算方法については上に書いた通りですが、もう少し分かりやすく攻撃側の監督の気持ちになって考えてみましょう。
- 盗塁阻止

相手キャッチャーは肩が強いけど、うちの選手も俊足だから走らせてみよう。

盗塁サイン出したけど、失敗してしまったな。
- 盗塁抑止

相手キャッチャーは肩が強かったな。うちの選手も俊足だけど、さすがに走らせるのはリスクが高いな。

盗塁のサインを出すのはやめておこう。
盗塁阻止よりスゴい盗塁抑止
盗塁阻止と盗塁抑止の違いはわかりましたか?
どちらも盗塁を許していない。
盗塁阻止はアウトカウントが1つ増えて盗塁を試みたランナーは居なくなった。
盗塁抑止はアウトカウントは増えずランナーもそのまま。
一見すると盗塁阻止の方が守備側からすると結果的には良い状態となりますが、一方でもし盗塁が成功していたら一気にピンチに陥ってしまいます。
日本のプロ野球では盗塁抑止率は4割を超えれば一流と言われています。
盗塁された場合、6割は盗塁成功となる為、失点の確率がグンと上がってしまうのです。
得点圏にランナーをおく(=ピンチ)の状況を少しでも作らせないことが、失点を防ぐ有効な方法と言える事を考えると、ランナーを釘付けにする抑止力の方が優れていると言えるでしょう。
盗塁阻止率と盗塁抑止率の関係性
阪神タイガース正捕手の梅野隆太郎選手を例に説明したいと思います。
梅野選手の代名詞と言えば「梅ちゃんバズーカ」。レーザービームのような低い弾道で盗塁を阻止する事で有名です。

私個人的には肩の強さもさることながら、どんな捕球体勢からでも素早く2塁ベース付近に正確な送球をする事の方が凄いと思ってます。
梅ちゃんバズーカが世間に浸透し始めたのは2018-2019年頃でしょうか?(違ってたらすみません)
その2019年シーズンを見て見ましょう。
盗塁阻止率が上がっていくと、ある時を境に下がります。
これは何を意味しているのでしょうか?
盗塁を阻止する回数が増え、それに伴い盗塁阻止率が高くなります。
ところがその翌年2020年シーズンは、盗塁阻止率が前年比で下がってしまっています。
それはなぜでしょう?
それは2020年の盗塁企画数を見ればヒントが隠されています。
盗塁企画数=45(前年比▲27)と大幅に減っています。(試合数が減っている事もありますが)
つまり梅野選手の盜塁阻止能力が高い事を他球団が認識し、安易に盗塁出来ないという意識を植え付けたからに他ありません。
ではなぜ盗塁阻止率が下がるのか?
盗塁を試みる選手の大半は、盗塁を得意とする(盗塁成功率の高い)選手に偏ってしまうからです。
他球団の監督が梅野選手相手に盗塁のサインを出すのをためらっているのでしょう。
このように盗塁阻止率が高くなり、それが相手チームに認知されると盗塁企画数が下がるため、盗塁抑止率が高くなるという関係性ににあります。
盗塁抑止力の高い選手
梅野選手以外に盗塁抑止力の高い選手を紹介しましょう。
甲斐拓也
2018年日本シリーズで広島カープの盗塁を全て封じ、シリーズMVPを獲得した。
盗塁阻止の高い能力が認知されているにも関わらず、ハイレベルの盗塁阻止率も持ち合わせる日本を代表する強肩キャッチャー。
小林誠司
YouTubeでも数々の強肩ぶりを紹介されている強肩の持ち主。
日本一の強肩キャッチャーと言っても過言ではない。
盗塁阻止能力はかなり高いことが特徴。
ヤディアー・モリーナ
セントルイス・カージナルスに所属している言わずと知れたMLBを代表するキャッチャー。
その強肩を称して"ロケット・ランチャー"と呼ばれています。

MLBでもトップクラスのモリーナ選手は、悲しいかな日本人では及ばない次元の強肩ですね。確かに座ったままであのスローイングを見せつけられたら盗塁しようとする気持ちが萎えてしまいますね😫
まとめ
如何でしたでしょうか?
盗塁阻止率が上がると相手チームから警戒されて盗塁企画数が減る。
つまり盗塁抑止率も上がります。
盗塁抑止率が上がると盗塁技術に自信のある選手しか走らなくなるため、盗塁阻止率は下がってしまう。
このことから、言える事は盗塁阻止率が高いキャッチャーは一流選手。
そこから盗塁企画数と盗塁阻止率が下がると超一流選手。
盗塁企画数は下がるが盗塁阻止率が高いままだと、レジェンド選手。
と言えるのではないでしょうか。
要するに盗塁を阻止しようが、抑止しようが被盗塁数が少なければ良いキャッチャーってことを数値的に言いたかったということです。
次は盗塁抑止力を上げる方法について深掘りしたいと思います。

おまけ
草野球ではプロのように目に見えるデータを扱う事はほぼ無いと思いますので、盗塁抑止しようとした場合、いかに相手印象付ける事が出来るかが重要です。
この辺りはまた深掘りしたいと思いますので楽しみにお待ちください。
以上
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