2番打者最強論!軟式野球で適用できるか?

3.攻撃編
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2番打者最強論とは?

近年、MLB(メジャーリーグベースボール)では常識になりつつある「2番最強打者論」。

元々はMBLを対象にしたセイバーメトリクスの分析結果に基づき提唱された、試合に勝つ為の新しい打順の考え方です。

セイバーメトリクスとは?
野球のデータを統計学的に分析し、選手個人の客観的な評価やチーム戦略を考える上での分析手法のことです。

2番最強打者論を簡潔に説明すると、
これまで自らを犠牲にしてでも1番バッターを送る役割を担っていた2番バッターに高い出塁率と長打力を兼ね備えている強打者を配置し、初回に2点以上〜大量得点を狙おうといった戦略です。

チームで最も信頼できる打者を据える事も多いようです。

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メリット・デメリット

以下、2番に強打者を置いた場合のMLBでのメリットとデメリットを纏めました。

メリット

打席数

仮に2番打者と5番打者を比較した場合、1シーズンで約40打席程度の違いが出るそうです。1試合4打席で換算すると、10試合分も違うことになります。

選手によって数字は異なると思いますが、強打者であればあるほど、年間通しての安打数やHR数、打点などに差が出てくることになります。

MBL屈指の強打者であるロサンゼルス・エンゼルスのマイク・トラウト選手の場合、以下のような差となります。(2018年成績)

出場試合数 140  安打数  147本  本塁打 39本  打点 79

もし、5番打者として出場していた場合、以下のような成績だったかもしれません。
安打数 137本(▲10本) 本塁打 36本(▲3本) 打点 73(▲6)

大量得点の確率アップ

仮に1番バッターが出塁した場合を考えてみましょう。

2番バッターは、打率が高く長打力も兼ね備えている強打者である為、強打を求められます。

ここが従来の2番打者とは違うところです。

最も良い結果としては、本塁打で一気に2点を取れます。

長打を放った場合、
1塁ランナーが一気に本塁に生還できれば1点を取得し、更に得点圏にランナーが残った状態で3番〜4番バッターに繋げる事ができます。
一塁ランナーが本塁に生還できなくても、ランナー2-3塁となりワンヒットで2得点の可能性が生まれます。

単打を放った場合、
ランナーは1-2塁となり得点圏に進める事ができます。
特にライト方面のヒットであれば、一塁ランナーが一気に3塁まで行けば、1-3塁の大きな得点チャンスとなります。

また出塁率の高い打者を置く事によって、四球でランナーを進めることも望めます。

出塁率が4割を超える打者であれば、5回に2回以上は大量得点のチャンスを作り出す事ができます。

デメリット

併殺打の可能性あり

仮に1番バッターが1塁に出塁した場合を考えてみましょう。

メリットで書いた通り良い結果が出れば一気に大きなチャンスが広がる反面、強攻策を取る事になる為に内野ゴロを打たされたら併殺打となる可能性があります。

一打で2死を与えてしまう為、折角の得点チャンスが一気に消滅してしまいます。

ハイリスクハイリターンの戦法と言えますね。

ハイリスクハイリターンをメリットと捉えるかデメリットと捉えるかは人それぞれかも知れません。

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軟式野球では当てはまるのか?

ここからは個人的な意見として述べさせて頂きます。

軟式野球といってもyoutubeに登場する様なハイレベルなチームから、野球経験の殆どない人達を集めて試合を楽しむ様なチームまで様々です。

その為、ブログの説明にも書いてますように、ソコソコの実力を兼ね備えている中級レベルのチームを想定して述べたいと思います。ご了承下さい。

軟式野球では近年ボールの規格がかわって得点が入り易くなったとはいえ、硬式野球と比べて得点が入り難い状況は続いていると考えます。

大量得点差の試合よりも1〜3点差の接戦と呼ばれる試合の方が、まだまだ多いのではないでしょうか?

接戦を勝ちに導く為に最初の1点を如何にして取りに行くかが非常に重要だと考えます。
初回に大量得点を狙うよりやはり最初の1点を取る確率の高い戦術が草野球では有効であると思います。

これはプロ野球でも同じことが言えます。

では、今までと同じ2番バッターに小技の上手なバッターを置くことが最適かというと、私の考えは「NO」です。

簡単に1死を献上してランナーを進めるのではなく、チームで最も出塁率の高いバッターを2番に据え、得点圏にランナーを進める役割りをするのが私の推奨する2番バッターの選び方です。

仮に1番バッターが出塁出来なかったとしても2番バッターが長打力を兼ね備えていると、一気に得点圏にランナーを置く事が出来ます。

プロ野球選手と違い草野球では滅多にホームランが計算できる選手は居ないと思いますので、2番バッターで得点を取りに行くというよりは、ヒットや四球などでチャンスを拡大し、クリーンアップに繋げて大量得点を奪いに行く戦法です。

1番、2番に出塁率が高い打者を並べてどちらかが出塁してチャンスメイクし、打力の高い3番、4番でランナーを生還させるのがベストです。

3番、4番を打つ選手は1番や2番を打つ選手の次に打率が高い選手がベスト。

というのも、草野球ではエラーが出ることがしばしばあります。ランナーが得点圏に居ることだけでも相手の守備陣にプレッシャーが掛かる為、更にエラーの確率も上がります。

読者の皆さんもタイムリーエラーをした経験がありますよね?

従って得点圏にランナーを置く回数を増やせば、自ずと得点の確率も高くなるのです。

もう一つの理由は、ランナーが居ない時よりもランナーが居る時の方が一般的には打率が高くなる傾向があります。

確かにプロ野球選手も打率よりも得点圏打率の方が高いですよね。

その為、クリーンアップの打率がチームで3番目、4番目であったとしても、得点圏で打席が多くなれば打率アップも望めるのです。

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2番最強打者論に適した打者の特徴

軟式野球における2番打者最強論に適した打者の特徴を纏めました。

・出塁率が高い(チームで1番目か2番目)
・足が速い(併殺打が少ない)
・打率が高い(チャンス拡大)
・長打力がある(ビックチャンスメイク)
基本的にはMLB(メジャーリーグベースボール)と同じと言えますが、最後の「長打力」については、やや比重が低めでも良いかと思います。ホームランは計算出来なくても、外野手の間を抜いたり外野手の頭を超すことが出来れば十分かと思います。
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まとめ

2番最強打者論のメリット・デメリットについて以下の表に簡潔に纏めました。

メリット デメリット
打席が多く回ってくる 強行策を取った場合に併殺打の可能性がある
大量得点の大きなチャンスを作ることができる

私個人的な意見としては、軟式野球においても「2番最強打者論」の適用は可能であると考えます。

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最後に

最後まで当記事を読んで頂いた皆さんはどのようにお考えでしょうか?
もしご意見がありましたら是非コメント欄にご意見をお寄せ下さい。

以上

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