草野球を楽しんでいる方なら、一度は「最近ボールが高くなった気がする」と感じたことがあるのではないでしょうか。
近年は円安や物価高騰に加え、中東地域を巡る国際情勢がニュースで頻繁に取り上げられています。しかし、一見すると遠い世界の出来事に思える中東情勢が、私たちの使う軟式野球ボール「M球」にまで影響を及ぼす可能性があることをご存じでしょうか。
今回は、軟式野球で使用されるM球と中東情勢の関係について、草野球プレーヤー目線で分かりやすく考察してみます。
M球は何から作られているのか?
まずはM球の原材料について見てみましょう。
現在の軟式野球ボールM号球は、公益財団法人全日本軟式野球連盟が公認するボールで、主な材料はゴムです。
ゴムと聞くと天然ゴムをイメージする方も多いかもしれませんが、実際には天然ゴムだけでなく、石油由来の合成ゴムも多く利用されています。
合成ゴムの原料となるのはナフサと呼ばれる石油精製品です。
つまり、
「原油 → ナフサ → 合成ゴム → M球」
という流れで製造されているわけです。
この時点で、中東情勢とM球が全く無関係ではないことが見えてきます。
中東情勢が原油価格を左右する理由
世界の原油供給において、中東地域は非常に重要な役割を担っています。
特にサウジアラビア、イラン、イラク、クウェート、UAEなどは世界有数の産油国です。
中東地域で軍事衝突や政治的緊張が高まると、市場では「原油供給が不安定になるのではないか」という懸念が生まれます。
すると原油価格が上昇しやすくなります。
過去にも、
・湾岸戦争
・イラク戦争
・ホルムズ海峡を巡る緊張
・イスラエルと周辺国の紛争
などの局面で原油価格が大きく変動しました。
原油価格が上がれば、合成ゴムの製造コストも上昇します。
つまり、中東情勢の悪化はM球の製造コスト上昇につながる可能性があるのです。
実は物流コストの方が影響が大きい?
中東情勢の影響は原材料だけではありません。
近年特に注目されているのが物流コストです。
中東地域には世界有数の海上輸送ルートであるホルムズ海峡があります。
ここを通る船舶の運航リスクが高まると、
・保険料の上昇
・燃料費の上昇
・輸送日数の増加
などが発生します。
また、原油価格が上昇するとトラック輸送や海上輸送に必要な燃料費も上がります。
結果として、
原材料輸送
↓
製造
↓
国内配送
のすべての段階でコスト増加が起こります。
ボールメーカーがこれらのコスト増加を吸収できなければ、最終的には販売価格へ転嫁される可能性があります。
草野球チームにとっては、試合球や練習球の購入費用が増えることになります。
年間で数ダース以上消費するチームであれば、決して無視できない金額になるでしょう。
M球不足は起こるのか?
では、中東情勢によってM球が手に入りにくくなる可能性はあるのでしょうか。
結論から言うと、現時点では大規模な不足が発生する可能性は高くありません。
なぜなら、M球メーカーは複数の原材料調達先を確保していることが多く、日本国内にも一定の在庫や生産体制が整っているためです。
ただし、世界規模で物流が混乱した場合は話が変わります。
実際、新型コロナウイルス流行時にはコンテナ不足や物流停滞が発生し、多くの業界で商品供給に影響が出ました。
もし中東情勢の悪化に加えて世界的な物流混乱が重なれば、
・納期遅延
・一時的な品薄
・価格上昇
が発生する可能性はあります。
特に大会シーズン前には需要が集中するため、まとめ買いするチームも増えるかもしれません。
草野球プレーヤーが今できること
では私たち草野球プレーヤーはどう対応すれば良いのでしょうか。
まず大切なのは必要以上に買い占めをしないことです。
過度な買い占めは市場価格の上昇を招く要因になります。
その上で、
・定期的にボール価格を確認する
・練習球を大切に使う
・紛失球を減らす工夫をする
・チーム内で在庫管理を行う
といった取り組みが有効です。
また、ボールだけでなくバットやグラブなどのスポーツ用品全般も、原材料価格や物流コストの影響を受ける可能性があります。
世界情勢は遠い出来事のように感じますが、実際には私たちの草野球ライフともつながっているのです。
まとめ
中東情勢が直接M球を不足させる可能性は現時点では高くありません。
しかし、
・原油価格の上昇
・合成ゴム原料の高騰
・物流コストの増加
といった形で、間接的にM球の価格へ影響を及ぼす可能性は十分にあります。
草野球や学生野球を続ける私たちにとって、ボールは欠かせない消耗品です。
世界の出来事と野球は無関係ではありません。
ニュースで中東情勢が報じられたときは、「もしかしたらM球の価格にも影響するかもしれないな」と少しだけ気にしてみると、違った視点で世界を見ることができるかもしれません。
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