サードランナーの心得
今回は自分がサードランナーとなった場合に意識していることをご紹介します。
当然ながら得点圏であるという状況は言うまでもありませんが、次の塁が本塁なのであらゆる状況で得点のチャンスが巡ってきます。
それでは自分がサードランナーとなった場合の基本的な心得(準備)をご紹介します。
サードランナーが準備すべきこと
監督のサイン確認
自分のチームの監督から出されるサインを一球毎に確認して下さい。
当然の事ですが、必ず三塁ベース上で見る事☝️
内野守備位置、外野守備位置の確認
監督からのサインを確認した後に内野手が前進守備を取っているのか、定位置なのか、中間守備位置なのかを必ず確認してください。
内野に打球が飛んだ場合
内野手が前進守備の場合はサインプレー以外で本塁に突入することは基本的には出来ないと考えてください。
中間守備や定位置の場合は打球によってはホームインの可能性がありますので、打球の見極めと思い切ったスタートを切ることに集中して下さい。
アウトカウントと自分の脚力を考え、どんな打球がどこに飛べばホームインすることができるのかプレー前にイメージしておくことが重要です。
内野フライは当然ながら帰塁しましょう。
ライナーは飛び出さず帰塁することがセオリーです。打球が抜けてからでも十分にホームインすることができますよ!
外野に打球が飛んだ場合
外野守備位置は、各ポジション毎に前進していたり後ろ目に位置していたり様々ですので、必ず全ての外野手がどのようなポジショニングかを確認する必要があります。
外野に打球が飛ぶ場合、それがヒットの場合は余裕をもってホームインすることができますが、外野フライの場合はタッチアップに備え帰塁してベースタッチし、外野手が前進しているのか後退しているのかを見極めてスタートを切るか否かの判断が必要です。
リードの位置
サードランナーはファールラインより外側に膨れてリードするものだ。と私が少年野球時代に教えられた記憶があります。
同じようにそう教わった方がいるかもしれませんが、それは間違いです。
正解はファールライン上でリードすることが望ましいと言うのが私の持論です。
この場合注意が必要なのが、万が一三塁線上に打球が飛んで来た場合にラインの内側で打球と接触しないようにする必要があります。フェアゾーンで接触すると守備妨害を取られる可能性があります。
ライン上でリードをすることによるメリットは以下の通りです。
・捕手からの牽制球があった場合に送球が自分の体と接触する可能性が比較的高い
※送球が体に当たると送球が逸れて得点に繋がるかもしれない
サインプレーの種類
次に軟式野球でサードランナーがいる場合に監督から出される代表的なサインプレー毎にサードランナーとして意識すべきポイントを説明します。
スクイズ
投手がウエストボールを投げる可能性に対する監督の配球の読みと打者が確実にバントで転がす事を信じてスタートを切りましょう。
もしウエストボールを投げられた場合は、全面的にサインを出した監督の責任と割り切りましょう😅
但し三本間で挟まれた場合も簡単に諦めてアウトになるのでは無く、最後まで粘る事が大事です。
特に草野球の場合は、相手のミスが出る可能性があるからです。
三本間に挟まれた場合に相手守備にミスが出ると得点に繋がる可能性が非常に高いよ!
もし三本間に挟まれてしまった場合は、3フィート範囲内で出来るだけ進行方向の相手野手のグローブに向かって走って下さい。
そうすることで、相手野手が投げたボールが自分の体に当たる可能性が少しだけですが高くなり、あわよくば得点に繋がるケースがあります。
次にスタートを切るタイミングです。実はこれは結構難しいです。
スタートが早過ぎる場合は、咄嗟の判断でウエストボールを投げる事が出来る投手がいる為です。(これはランナーの責任の範疇です)
逆にスタートが遅過ぎた場合は、本塁上でタッチアウト(満塁の場面はホースアウト)となる可能性が高くなります。(バントした打球にもよるが、これもランナーの責任となるかもしれない)
従って丁度良いタイミングのスタートが要求するされる訳ですが、これは頭で理解していたとしても、即実践出来るものではなく、その時々で状況が異なる為に経験によるものが大きいです。
自分の走力やスライディング技術、打者のバント技術、投手が右投げか左投げかなどを総合的に判断し、一球一球その時の状況下で決めるしかないのです。
ヒットエンドラン
軟野球ではスクイズと同じような戦略として使われる事が多いです。
特に2ストライクに追い込まれた場合、スクイズとは異なりファールでもチャンスが継続する所に大きなメリットがあります。その反面ヒッティングだとフライやライナーなど併殺打となるリスクがスクイズと比べて大きくなります。
ランナーとして意識しておくべきことは、スクイズの場合と何ら変わりはありません。
叩き(軟式野球特有の戦略)
ヒットエンドランと似ていますが、軟式野球特有の代表的かつ特徴的な戦略の一つです。
打者はストライクゾーンの球をとにかくゴロ転がす必要があります。
ランナーは打者の打球が転がった事を確認してからスタートを切ります。
この作戦の最大のメリットは、ウエストボールを投げられても大丈夫ということです。
ランナーは打者の打球を見てスタートする為、ウエストボールの場合でも極端なスタートを切っているわけではない為、三本間に挟まれる事は基本的にはありません。
2ストライクからでもサインが出し易く、仮に打者が見送ったとしても相手チームにとってはただの見送りと判断される為、続けて同じサインを出し易いというメリットもあります。
ここで勘の良い方は気付いているかもしれませんが、ヒットエンドランと比べてスタートを切るタイミングが遅い為、本塁死するリスクが高くなります。
この戦略の最大のデメリットは、打者はゴロを転がす高い技術が必要であるという事です。
単に転がすだけではなく高いバウンドの打球が望ましく、ピッチャーへのゴロも厳禁です。
バットの芯を喰った内野手の正面に飛ぶ速い打球より、ドン詰まりの方が得点の確率が高かったりします。
ランナーは打者がスイングする一瞬のバットとボールが当たる角度やタイミングなどからスタートを切るか否かを判断しなければなりません。(私個人の見解ですが)ランナーは少しでも本塁の近くからスタートを切りたいと考えがちですが、実際は逆で、第一リードは極力小さく取る事を意識し、第二リードで打者がボールを捉えた瞬間にはスタートを切っている状態がベストです。
かつ打者が見逃したり空振りした際に捕手からの牽制球が来た場合でも直ぐに帰塁できる範囲に留めなくてはなりません。
「叩き」のスタートは練習である程度はタイミングを培うことが可能ですが、直ぐにタイミングを掴むことが出来る人と出来ない人に分かれる為、根気強く繰り返し練習する必要があると思います。
最後に
サードランナーは次の塁が本塁であることからあらゆる状況を想定した走塁が必要です。
自分の走力、打者の技量、相手守備陣のポジションや守備力、サインプレーの有り無しなどを頭に入れておき、常に次の塁を狙おうとする高い意識と経験が大切だと思います。
意識を高く持つ為にも、足りていない経験を補う為にも当記事が少しでもお役に立つことを願っています。
以上
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